カセットテープはケースを厚くしてバリバリ現役だった!
ソニーが3月でミニディスク(MD)対応機器の生産終了、オンキョーも7月に撤退と、ネットで検索すると、ミニディスクで青春時代を過ごした人の思いの書かれた記事は 沢山見るものの、肝心なミニディスクそのものの生産が終了なのか? 今でも細々と生産されているのか? そこまで書かれた記事やニュースを発見する事は出来ず、かと言って通販サイトで新品のミニディスクが買えないかと言えば、いくらでも売られている。
もちろん、これらを在庫と考えれば、需要の少ないミニディスクなだけに、ディスクそのものは当面、店頭でもネットでも買う事が出来るんだろう・・・と自分で納得。
先日の夕方、車のラジオの電源を入れると、某メーカーの方がカセットテープの話をされていたので、その話を。
その会社には『カセットテープを生産し続けて下さい』と、毎日のように途切れる事なく手紙やハガキが届くらしく、その方は、社の方針として『こうしたお声がある間は、カセットテープは作り続けます』と言い切っておられたので感心してしまった。
最後までその企業名は分からなかったものの、日本のカセットテープで有名と言えば、TDKかと思って調べると、2014年3月末で生産終了とあり、作り続けると言うメーカーでは無さそう・・ではと思いマクセル(Maxell)・・・日立マクセル株式会社のサイトを見ると、URシリーズとして10分、20分、30分、46分、60分、90分の6種がラインアップ中・・
ネットで調べても、日立マクセルからカセットテープ生産終了の発表も無い所をみると、ラジオで話されていた方は、どうも日立マクセルの方らしい。
ミニディスク、略してMDがその域にまで到達出来たかは相当に微妙ながら、カセットテープはやはり音響製品の歴史を語る上でも、文化的な上でも重要な録音メディアだったのは紛れの無い事実・・・その灯を絶やさないようメーカー側が生産し続けると言う姿勢は素晴らし過ぎる、さすが日本メーカー。
そして、そのカセットテープを再生する機械の方も ちょっと検索するだけで通販でも買え、店頭でも未だ買う事が出来る。
と言う事は、短い我が世の春を謳歌したミニディスクは市場から姿を消す運命の風前の灯ながら、カセットテープ市場はどうなのか?
この日立マクセルさんが2012年のTBS がっちりマンデーに出ておられて その辺りの話をされていたので、カセットテープ市場の現状をご紹介。
1989年にカセットテープは5億本売れる市場へと拡大していたものの、90年代にミニディスクの台頭で急速に縮小、その後、iPodなどのような携帯型デジタル音楽プレイヤーが更に台頭・・・・。
これで、いよいよカセットテープも終焉かと思いきや その番組では去年(つまり2011年)、2000万本も未だに売れていると、まさに がっちり儲けている話・・・・
特に10分や60分テープはお年寄りのカラオケ用に根強い人気があるらしく、主な購入層がこうした高齢者層になって、店頭で売れる量もまだ相当な数だと紹介されていた。
そのカセットテープ、ケースを薄型にした スリムタイプが一時流行ったものの、今はお年寄りが手に取り易いように、ケースをわざと厚手にするなど、ターゲットを絞った戦略で今も現役で売れ続けている。
1966年(昭和41年)に 国産のカセットテープを初めて商品化した日立マクセル、そんなメーカーの誇りも感じるカセットテープは現役バリバリで生産され、売れ続けていると言うお話でした。